対決! 人工知能VSハナモゲラ語!

ある日のことである。 僕はお絵かきAIの一つである、お絵描きばりぐっどくんで遊んでいた。そのとき、何気なくでたらめを入れると、思いがけない物が生成されて、そのランダムさに魅了された。 また、英語を入力してもきちんと認識したのには驚いた。という…

トルコ、イスタンブール旅行での注意事項(あるいはインフレについて)

イスタンブールに行ってきた*1。 イスラム世界を舞台にして書いた小説の責任を取るためにイスラム圏に行ったというわけではなく、昔から行きたかった。そして、いつものように「地球の歩き方」のお世話になった。だが、トルコ編は2019年に発売された版が最新…

最近やったゲーム

Civilization6 ずーっとやってきて、序盤の未知の世界を開拓・探索していくのがとても楽しかった。AIを出し抜いて入植すると気分が良かった。だが、毎回マップこそ違うが、同じような戦略で勝とうとしていると気づき、これでは同じことの繰り返しだと悟る。…

近況

ある日のことである。入院している祖父の病状について説明を受けるため、実家に戻っている母と叔母が病院まで出向くことになった。そのあいだ、認知症の祖母の様子を見ていてほしいと頼まれた。そこで半休を取り、タクシーで駆け付けたのだが、そのタクシー…

描画AIの偏見を目の当たりにした。あるいはセクシーなアスリート。

最近いろんなAIが有料サービスで描画してくれる。 そんななか自分も無料のサービスで試してみたが楽しい。 www.craiyon.com 無料だからか、解像度が低かったり、人間を描いてもらおうとしてもなぜか顔がうまく表示されないなどの問題がある。無料だからから…

架空文字(3)

常々思うのだが、架空文字とn進法は相性がいい。 特に3進法とアルファベット26文字はぴったりだ。ヌル・空白を含めてぴったり3進法3桁で表現できる。就職試験のSPIの論理パズル問題なんかにもたまに出てくる。 2進法5桁でもいい。灰羽連盟のアニメにも出てき…

アドバイス(自分向け)

昔いただいたメール等も読み返してまとめた。 過去のアドバイスを読み返すのはつらく、流し読みしかできなかったが、基本的な問題点の傾向はほぼ同じだ。 自分に向けてチューニングしたアドバイス集。書くことがあるとすれば、ここに示したポイントを振り返…

ゲンロンSF創作講座実作「愛と友情を失い、異国の物語から慰めを得ようとした語り部の話」振り返り

■あらすじ 「愛と友情を失い、異国の物語から慰めを得ようとした語り部の話」 | 超・SF作家育成サイト こちらを参照。 ■自分で読んだ感想 確かにこれは言い訳がましい。着想そのものはけっして悪くはないのだが書き出しからしてよろしくない。 梗概が選出さ…

ゲンロンSF創作講座実作「できることなら、もう一度白夜の下で」振り返り

■あらすじ できることなら、もう一度白夜の下で | 超・SF作家育成サイト シミュレーション世界の中で目覚めた主人公は、そのシミュレーションの中であこがれの先輩と設定されたキャラクターと恋愛関係になるよう、コンピュータから迫られる。さらに、人間と…

ゲンロンSF創作講座実作「君の声は聞こえるけれど、君には僕の声が聞こえない」振り返り

■あらすじ 君の声は聞こえるけれど、君には僕の声が聞こえない | 超・SF作家育成サイト 月面に取材に来たジャーナリストは、そこで科学者になった片想いの相手と、軍人になった同級生に出会う。主人公は片想いの感情に揺れながらも両者の立場を調停する。軍…

ゲンロンSF創作講座実作「枯木伝」振り返り

■あらすじ 枯木伝 | 超・SF作家育成サイト 瀬戸内海の実家に帰省した主人公は、従兄から架空の「淡路国風土記」の物語を聞かされる。それは、少年が恋に破れ、仏道に入るまでの説話物語だった。しかしそれは偽書であり、実は従兄からの片思いを綴ったものだ…

ゲンロンSF創作講座実作「重力崩壊と私掠船、その船医と強欲な商人」振り返り

妙にアクセス数が多いと思ったら、近々第6期の講座があるのね。 がんばれー。 ■あらすじ 重力崩壊と私掠船、その船医と強欲な商人 | 超・SF作家育成サイト 主人公と相棒が中性子星に墜落する。そこで生命体と遭遇するが、主人公たちはこの中性子星が間もなく…

ゲンロンSF創作講座実作「アムネジアの不動点」振り返り

■あらすじ フィクションとフィクションの間を移動する能力を持つ主人公は追われていた。そこで、彼を助けようとするように見える二人の人物に出会う。一人は芽衣、もう一人は純、殺しあう二人に主人公は翻弄される。 最後に明らかになったのは、主人公は元来…

ゲンロンSF創作講座実作「ミュルラの子どもたち」振り返り

■あらすじ ミュルラの子どもたち | 超・SF作家育成サイト 遠い未来の人類の植民した惑星。植物から生まれる人類の王族である姉妹が、意識を持つ植物に恋をする。二人はその植物と愛の行為におぼれる。二人は人類がどうやって繁殖するかを知らされていない。…

ゲンロンSF創作講座実作「アーカーシャの遍歴騎士」振り返り

アーカーシャの遍歴騎士 | 超・SF作家育成サイト ■あらすじ 児童ポルノを削除する人工知能が、少女の美を理解させるウイルスに感染する。そのウイルスを作ったのは、かつて18歳以下のヌードを恋人に撮らせた女優・美恵と、人工知能のベースとなった今は亡き…

ゲンロンSF創作講座実作「縮退宇宙」振り返り

■余談 創元SF短編賞の最終選考に受かった当時はテンションが上がりまくっていて、「よーし2か月に1本の短編を書いて1年で本を出すぞー」みたいな空想にとらわれていた。正直言ってしんどいペースだし、そんなことよりもクオリティの高いものを半年や1年に1編…

僕は再始動するのか? それからゲンロンSF創作講座実作「ニルヴァーナの守護天使」振り返り

■春 気分が落ち着かない。 気温が上がっているせいかもしれない。それとも再び何かを書こうという鬱勃たる熱意が再び持ち上がりつつあるのだろうか。何を書きたいのかまるで思いつかないまま、気持ちだけが空回りをしている。ブチ切れて友人に小説執筆関係の…

下村智恵理を読んでくれ(それと僕のクソデカ感情)

下村智恵理という作家がいる。 まずは読んでほしい。 特にSF創作講座の面々に。 ここ数年で読んだ小説の中で一番面白かった。 電車を乗り過ごすなんて数年ぶりだ。 余りにも面白かったのでレビューも一気に書いてしまった。 以下、カクヨムに投稿したレビュ…

いまさらだけれども、「愛と友情を失い、異国の物語から慰めを得ようとした語り部の話」の背景について

■少し昔語りと言い訳をさせてほしい。 2020年8月、第4回ゲンロンSF新人賞の選考が行われた。 ここで自分は残念ながら落選し、評価も今一つだったのだが、当時は屈辱感が強くて何をやりたかったのかについて十分に説明できなかった。 よって、ここに自分はど…

AIのべりすとで読んでもいない/読めない/実在しない本の感想を書く。そして、訪れなかった未来の日記を書く。

ロシア文学の感想文 歴史書の感想文 架空の書物の感想(1) 架空の書物の感想(2) 日記 総評 ロシア文学の感想文 ai-novel.com AIのべりすとは、かなり広いジャンルの文章を収めているらしい。ファンタジーも、歴史小説も、官能小説さえ最初の数行を与えれば、…

AIノベリストがすごい。

ai-novel.com 自分の文章を入力したら、続きを出力してくれた。 ちなみにこの文章は、もう十年弱ほど前に書いたものだ。 たぶんこういう文章は、もう書けなくなっている。 黒い蝶が視界を横切った。薄汚れた漆喰の壁を背景に、水に落としたインクのように飛…

架空文字(2)

大分間が空いた。 特に反響があったわけでもないので、これ以上アップロードしてもしょうがない気もするのだが、(1)のままで終わっているのも居心地が悪いので掲載する。 もともと、自分が作成した記号の類をすべて掲載しようかとも思ったのだが、そうなると…

架空文字 (1)

子どものころから架空文字を作ることにはまっていた。発端は、子ども向けパズルの暗号だとか、ギリシアやロシアの文字を見たことにある。加えて、イギリスで暮らしていた頃、総合学習でルーン文字を見たからというのも理由かもしれない。いくつか、架空文字…

近況(2021年3月)

■最近の読書傾向 三月になり、やっとまっとうにSFを読めるようになった。今まで読めていなかった理由はもちろん、昨年八月の最終選考会で腹を立てたからである。指摘された多くの難点は事実であり、理屈のうえでは納得できるものではあったが、「このままで…

異性のキャラを書くときに心がけていること

■はじめに 小説を書くときには、言うまでもなく自分とは別の立場にいる人の考えや気持ちを想定する。国籍、人種、年齢、宗教。そもそも人間でないキャラクターだって登場させられる。その中で一番の壁のひとつが、おそらくは性別だ。 自分は、基本的にはどん…

新年おめでとうございます、それから2020年の振り返り

■コンプレックスが消える出来事があった。 細かい経緯は省くが、この件を話したところ、旧友や後輩から祝福の言葉をいただいた。とてもうれしかった。同時に、もう小説を書く原動力がなくなったのでは、と半ば笑われた。それも、複数の人からだ。 当たらずと…

アーティゾン美術館に行ってきた。

アーティゾン美術館は以前はブリヂストン美術館と呼ばれており、学生時代にもよく通ったものだが、2015年5月からビルの建て替え工事を行っていたため、訪れたのはそれ以来になる。再開したのは今年の1月だが、ご存じの通りコロナ禍で美術館は軒並み休業して…

ゲスト講師からいただいた感想、それから第5期生への更なるおせっかいなアドバイス                    

■ゲスト講師の皆様からいただいた感想 最終選考会から一週間が過ぎ、長い日記を書いたり美術鑑賞に行ったりして、気分が幾分落ち着いてきた頃、ゲスト講師の方からいただいたコメントを読むことができた。評価が定まって冷静に読むことができる時期なので、…

精神疾患と表現、飯山由貴とムーミン、シュティフター、起伏に乏しい書物の快楽

■横浜トリエンナーレ2020雑感 友人と四人でぞろぞろと、朝の十時から夕方の六時まで鑑賞した。それでも、映像作品が多かったので到底時間が足りなかった。 横浜トリエンナーレは高校時代に、芸術鑑賞会と称する学校の企画で出かけた記憶がある。確か、直腸を…

第4回ゲンロンSF新人賞選考会結果、それから第5期生へのおせっかいなアドバイス

徹夜だった皆さんはそろそろお目覚めだろうか。 自分も余韻が抜けたのが、ついさっきのことだ。とても楽しく、かつしんどく、それこそ怒涛のような一年半だった*1*2。 ひとまず、気持ちの整理も兼ねて、昨日の出来事についてざっと書いた。 そして、5期生へ…