仕事納めだったせいだろう、帰りの電車が酔っ払いばっかりで疲れた。
当日は、揚羽はな氏に、実作感想のお礼と、今回面白かった、という言葉をいただいたので感謝。
斧田小夜氏から梗概への感想がも。感謝です。
SF創作講座を応援するダルラジに出演したよ~その2 - あたし、めりーさん。今、あなたが心の中にいるわ。
浄土真宗っぽい。帝のちからが強いので室町とかかね?かぐや姫がSFならまあSFなのだが、もうひとネタほしい。もっと宗教系のほうにいくとか、お寺のお説教のモチーフを使うとか
岩森応氏からも! 感謝です。
最後まで読んで、え?と思い、最初に戻るとタイトルが目に入る。そういうことか!とハッとさせられました。
— 岩森 応(いわもり・おう) (@iwamoriO) 2019年12月21日
宇部詠一 - 枯木伝 – 超・SF作家育成サイト https://t.co/JODu5TukFC #SF創作講座 @genronschoolより
■総評
- 既存の価値観を疑おう!
- アイディアは出尽くしている。それをどう組み合わせるか!
- 新しい視点を得るために調べる!
- 読者にどのようなものを読んでほしいか
- 読者のことを考えよう!
- 短篇は、説明に字数を割くことができない
- 世界観を固めるのは大事だが、すべてを小説の中で書く必要はない
- 書くことを楽しもう!
- 短篇の場合、整理しすぎると、オチが読めてしまう
- SFの知識をアップデートしよう。今時こんなロボットなんていない、とか、そもそもロボットに性別は必要か*1、とか。
■梗概
このままでは説話としての教訓がわからない。書き手にも見えていないのだろう。それと、男の子があまりにもかわいそうだ。また、この物語がオリジナルであるとわかるような棘はなんだろうか。
確かに男の子が言われてみれば不憫すぎる。
締め切りが迫っているときに、論理ではなく直観でストーリーを組むと、作者の無意識の傾向がぽろりと顔を出すのだろう。
あらすじをこのままに、ある程度男の子が報われる話にするにはどうすればいいのかを考えると、中国やインドの学問や仏道に目覚め、人々を導いた、というように、何らかの形で苦しみや悲しみに意義を与えることになるはずだ。現状、わけもわからないまますべてを失うオチなので、そこは改善する。
説話として、この物語が伝えたいことは、何なのだろう。仏の道を究めることが、彼女との再会への道だ、みたいなことにすると、なんというか親鸞の見た夢のエピソードを連想させなくもないが、これは牽強付会だ*2。これを、仏の道に導かれたことに対する感謝と畏敬の念、とすると、より説話っぽくなる。
枠物語も、適切に設定しなければならないだろう。最初のうち、愛が報われなかった人物*3により語られる、みたいな話にしようとも思ったのだが、なんというか生々しくなりそうで、やめる、かもしれない。
■実作
イーガンのようなハードなアイディアだけれど、地の文で説明をしすぎている読者が必要としていない情報も多い。説明ではなく、描写で示すべきだ。加えて、キャラクターに魅力があまりない。
これが見せたいんだな、というポイントがなければ、評価しづらい。
読者のことを考えよう! これに尽きる。
ただ、そこに思い至るためには、一週間寝かせただけでは、足りない気がする。本当は一か月寝かせておきたいところだ。とはいえ、それが許されるのは長編だという気がする。
■雑感
出力ってのは、単純に書ける文字数ではない。
締め切りの中で改稿する能力であり、常に一定の水準をキープし続ける才能だ。
来年も続けるかどうかは、非常に疑わしいのだが、やるとしたら実作読破マラソンはやらないと思う。それより、全梗概コメントのほうが、選ばれる可能性は高くなる、はず。
極端な話、全部実作を書くのと、その実作に向けたエネルギーを、よい梗概を作ることにすべて向けるのと、果たしてどっちが賢明だったのか。それもわからなくなってきた。
今年度は最後までやるつもりだけれどね*4。
以上。
■おまけ
今回、初めて金賞予想を外したので悔しい。