「読んでいて"あつい"と感じるお話を書いてください」実作の感想、その1

実作、前回よりも増えている。なので読み終えられるかどうかちょっと心配だ。 ■藍銅ツバメ「蛇女の舌の熱さを」 幻想文学に振り切って大正解だった。たとえばモデルの女性と加齢、妊娠と出産、あるいは田舎の価値観、みたいな話はちょっとありがちかな、とも…

第3回の講座(8月22日)のための覚書

■劉慈欣「三体」から作家見習いが得られる教訓について 前回の記事で、「三体」では娯楽小説では本来やるべきではない長い説明パートがあるのにもかかわらずヒットしている、という講師の言葉を紹介した。自分なりに、長い説明部分をどのように物語に組み込…

第2回の講座(7月18日)受講後の覚書

昨晩は楽しかった。前回と比べて緊張しなかったし、何人かのメンバーとも一言二言だけだが話ができた。純粋に自分の好きなこと、つまり文章を書くことや読むことについてほぼブレーキをかけずに話すことができる環境から遠ざかっていたのだが、やはり何かを…

『「100年後の未来」の物語を書いてください』実作の感想、その3

ただいま。 以下、感想。 ■藍銅ツバメ「水色ちょうちょストラテキラテス」 とても幻想的でファンタジー路線としては好き。宇宙を舞う蝶も美しい。少女の複眼もただ異様なだけではなく、別世界の存在っぽくていいなあ、って思う。 ただ、SFとしてはどうしても…

『「100年後の未来」の物語を書いてください』実作の感想、その2

今回も敬称略で。ダールグレンラジオも応援している。 ■岩森 応「ハンデキャップ」 価値観の逆転という王道を行く。ストーリは面白い。 以下問題点。閉じ込められた少年ココやその母ルナミという固有名詞が何の説明もなく出てくるので、一瞬誰なのかがわから…

『「100年後の未来」の物語を書いてください』実作の感想、その1

なんだか学生時代の文学サークルのノリを思い出して楽しくなってきたので書く。基本的に容赦なく感じたまま述べていくつもりだ。なので、上から目線になっているかもしれないが、そこも含めて率直に生の声を綴っていきたい。だから、逆に僕の作品についても…

第2回の講座(7月18日)に向けての覚書

昨晩、第1回の実作と第2回の梗概を提出した。言い訳をしても仕方がないのだが、たった今率直に感じていることを書きとめておく。自分の感覚と講義でいただいたコメントを比較検討することで次作に生かすと同時に、自分の感覚がどの程度当を得ているか、あ…

第1回「「100年後の未来」の物語を書いてください。」の梗概・実作について、その他いろいろ

前回、いろいろと意見をいただいたので、梗概をゼロから練り直した。生身の人間と、サイバー空間生まれの知性体との対比が面白い、と言われたので、その対比が生きるような話を考えていている。 そのために、再び一人でブレインストーミングし、それを原稿用…

第1回「「100年後の未来」の物語を書いてください。」梗概について

昨日、無事に第1回の講義を終えた。結果は選外。しかし、得たものは多かった。大森氏、小浜氏からいただいたコメントを、参加者全員に向けたものを除外して述べると、おおよそ次のようになる。 テーマには魅力がある。しかしながら、この世界が成立するまで…

第1回の梗概提出について

予定よりもずいぶん早く梗概を提出してしまった。こんなことをしていては、もっとぎりぎりまで推敲するものだ、とお叱りを受けてしまいそうなのだが、どうしても提出したかった。 特段、最初に提出する人間になりたかったわけではない。ただ、締め切り間際に…

個人的なSNSとブログの使い方について

■ツイッターは、交流のためというよりも、宣伝と事務連絡のために使う この方針にしようと思ったのにはいろいろと理由があるが、最大の理由は、執筆時間を取られたくないからだ。平日の昼に働いているので、執筆にあてられる時間は平日の夜と、休日しか残さ…

第4回ゲンロンSF講座の個人的な目標

そろそろゲンロンSF講座の開催が近づいてきたので、あらかじめ目標を立てておこう。漫然と受けるよりは効果が上がると期待したい。 【自分の努力だけで達成可能なもの】 梗概と実作について 1.梗概は毎回必ず提出する。 2.梗概が採用されようがされまい…

「SFの書き方」よりメモ その5

第9回 宇宙 小川氏 (重力井戸の深さについて述べてから)こうやって現実的な計算を始めるとすぐに行き詰ってしまうので、何かひとつ現実を越えた仕掛けが必要になってくるわけです。 大森氏 宇宙開発そのものを話しの中心に据えるよりも、周辺で仕事をして…

「SFの書き方」よりメモ その4

第7回 家族 新井氏 浮かんだ言葉を足掛かりにして、とりあえずキャラクターを作っちゃうんです。……(中略)……なんでもいいからひたすらその子に喋らせる。そうすると、喋り方と喋る内容でキャラクターができてくる。 大森氏 (註:それを受けて)……シリーズ…

「SFの書き方」よりメモ その3

第5回 梗概・実作講評 宮内氏 SFはジャンルの性質上、そういう説明をしないといけないことが多いんだけれども、小説の構造上、書けないことも多くて、そのバランスをうまくとらなければならない。 大森氏 SF風味のファンタジイとしては非常によくできている…

「SFの書き方」よりメモ その2

第3章 構成 冲方氏 梗概が上手い人は、自分がこれから何を書くかわかっている。自然と本文も上手になります。 冲方氏 梗概はまず、修飾しない。次に、ひとまとまりのものを書く。ハリウッドで言われているのが「三行以内で書け」。「誰がなぜ何をしようとし…

「SFの書き方」よりメモ その1

SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録 (早川書房) 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/06/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (10件) を見る この本を読み返して、個人的に役に立つと感じたところを、抜き出しておく。 第1回 定…

ですます。

この文章は常体で書いているのだけれど、敬体のほうがよかったかな、と考えることもある。しかし、普段の小説と日記を書くときの文体がこれなので、慣れているのだ。 当然、手紙を書くときにはですます体で書く。下手をすれば、家族に対してもそうしているこ…

梗概を書こう

梗概についてだ。これは当然書いたほうがいい。自分が目標を逸れていないかを確かめるのに便利だ。 もちろん、一発目の梗概がうまく書けるとも限らない。そういうわけで、僕は最初に、登場人物のメモや書きたい場面、設定などをブレインストーミングする。正…

長所と短所

自分の文章を褒めてくれる人がいるのはとても嬉しいことで、誇らしくも思う。なので、今回は自分の文章の長所と短所をあげることで、今後どこを伸ばし、どこを補うかを考えるヒントとしたい。 第一に、ありがたいことに、文章力が高いと褒めてくれる人が多い…

ゲンロンSF創作講座2019に申し込んだ

なぜ自分は小説を書いているのだろう、と立ち止まってみた。 というのも、先日ゲンロンSF創作講座2019に申し込んだからである。 何で申し込んだのかと言うと、ここ数か月執筆の手を止めて、夜に静かな時間を過ごしていると、これはこれで幸せな時間なのでは…

一日に原稿用紙五枚

一日に、原稿用紙何枚分くらいを書き上げることができるだろうか。他人と比べても仕方がないのだが、気になっている人も多いことだろう。 僕の場合、大体原稿用紙五枚がちょうどいいのではないかと思っている。 もちろん、兼業作家の場合、夜に帰宅してから…